みなさん、こんにちわ!
塩野義製薬が、新型コロナウイルスの治療薬の年内の承認申請を目指して、
臨床実験に入ることを発表しました。
主成分は、プロテアーゼ阻害薬です。
これはウイルスを適度な大きさにカットする、プロテアーゼという物質の働きを阻害します。
プロテアーゼとは、ウイルスなどを切断する酵素のことを言います。
「??」ですよね!ウイルス切断する=死滅するんじゃないの?
と私も最初は思いました。
しかし実は違って、ウイルスにとって最適なタイミングでの切断が必要なのです。
大きく2つあり、
1:ウイルスのスパイクタンパクと、細胞表面の受容体がくっついた時
2:ウイルスが宿主の細胞から出ていくとき
これらのタイミングです。
ウイルスが受容体とくっついたタイミングで、ウイルスが切断されると、
ウイルスの細胞内への侵入が始まります。
つまり、ウイルスが細胞内に侵入するために、プロテアーゼによって、
適切に切断される必要があります。
このプロテアーゼの働きを阻害すると、感染が阻害されます。
喘息治療に使われている薬を、服用すると、上記の働きをしてくれることが
研究により確認されています。
次は、ウイルスが宿主の細胞から出てくるときです。
ウイルスは、最後に適切な大きさにカットされることで、ウイルスとして完成され、次の細胞に感染していけるのです。
つまり、プロテアーゼによりカットされないと、他の細胞に感染して増殖していけません。
このプロテアーゼ阻害薬は、SARS(重症急性呼吸器症候群)の治療に用いられてきました。
このプロテアーゼ阻害薬が、新型コロナウイルスに有効であることを発見したのは、東京薬科大学と、群馬大学の教授の共同研究によって明らかになりました。
この研究が発表されて1年が経ちました。
今回は宿主から出てきたウイルスを、適切にカットするプロテアーゼを
阻害して、増殖を抑える目的の治療薬が開発されました。
第一相の臨床試験とは、健康な成人を対象に、少量の投与から量を少しずつ増やしたり、一定の量を投与し続けて、安全であるか、どのくらいで吸収され体外に排泄されるかを観察します。
ですので、健康な人に投与して、まずは安全性を見ている段階ということになります。
今は治験の簡素化などもワクチンでありましたので、
早く実用化に至ってほしいですね!
はやく終息することを願うばかりです。
皆さん、よいお盆休みを過ごしてくださいね!
Have a great mid summer break guys !!